ニュージーランド・ミニ知識

 たった6日たらずの滞在でしたが、それまでは南半球のアイスランドくらいにしか思っていなかった遠い国でしたが、すっかりファンになってしまいました。何故、もっと早く行かなかったか後悔するくらいです。いつも、「また行きたい」とは思いますが、絶対に行こうと思う国は少ないものです。12時間という時間も、時差は3・4時間なので、さほど疲れはありません。皆さんも、是非行ってみてください。全くのにわか知識ですが、参考にしてください。

地理・国家

 南緯40度を中心に、南島・北島のほぼ2つの島に別れている。総面積は、日本の約3/4で、総人口は400万人。300万人がオークランドを中心とした北島に住み、日本の本州とほぼ同じ面積の南島には、100万人しか住んでいない。

 イギリスの植民地から独立し、先住民のマウリ族の血を引くものは30%・残りは白人である。

 国旗は、ユニオンジャックに南十字星を象徴した4つの星でできている。

気候・気温(夏)

 といっても、お正月にしか行ったことがないので、1年分は分からない。日本の冬は、向こうは夏であるが、北海道・それも稚内と思えばよい。事前にインターネットで天気予報を見ていった。気温は7度から18度とあったので寒いことを予想し、日本の春先をイメージして用意した。2003年はエルニーニョの影響で、12月でも雪が降ったくらい寒かったそうであるが、これはあくまで異常気象のようだ。夏の北海道を知っていれば、日の長さや気温も予想が付くだろう。「1日の中に四季がある」とガイドブックにあったが、午前中は長袖にセーターでも、午後は半袖1枚という1日である。湿気が少ないので感じないが、日向では気温は28度くらいになる。なかなか夜にならないように、明るくなっても明け方の気温が午前中一杯続く。それでも、慣れてくると朝から午後の服装でも過ごせるようになる。ただし、紫外線の量は日本の4倍だそうで、暑くなくても日焼けするので注意が必要だ。

資源・自然

 かつては、金を始めとする金属鉱石が多く産出されたが、金を掘り尽くした後は、銅やニッケルなど多くの資源は採掘を禁止して自然を守っている。自然が多く残された国、というイメージがあるが、実は湖や山以外は殆ど昔のニュージーランドに無かったものばかりである。草原を埋め尽くしていたタソックという稲科の植物は、動物も食べないことから焼き払われ、人の手で牧草が植えられた。ごく一部に、タソックの保護地域を残し、ここに原生のニュージーランドの風景が残るだけで、殆どの地は、人の手が入った牧場である。国立公園や保護地域以外は、柵が張り巡らされた放牧地(=私有地)になっている。

  きれいなルピナス(正確にはラッセルルーピン)の花も、イギリス人が種を持ち込んでまいたものである。地上のほ乳類はコウモリしかいなかったので、ニュージーランドの鳥は、タカヘ・キウイ・ホイホなど飛ばない鳥だけであった。ここに、羊や牛・馬などの他、犬などの家畜を持ち込んだので、原生の飛ばない鳥たちは、一時絶滅しかかった。これらの動物は保護動物に指定され、専用の飼育場で人工的に飼育されている。毛皮やウールに混ぜる毛を取るため持ち込まれた、ポッサムというほ乳類が野生で繁殖してしまっているが、こちらは害獣扱いで、道路に飛び出しても危険だから避けないように指導があり、至る所で哀れに轢かれている。現在も、鹿・ダチョウなど、新しい需要を探りながら新しい動物が多く導入され、放牧されている。自然を変えてしまった反省から、自然保護を特に重視しているのだそうだ。

 これがポッサム。繁殖力が強いそうだ。

クリーン・省エネランド

 100$紙幣に肖像が描かれているニュージーランドの英雄・ラザフォードは、物理学者で原子力の生みの親であるが、ニュージーランドには原子力発電所は全くない。豊富な水資源を利用した水力発電が中心で、不足分は火力発電で補っている。冷房で使うより、暖房で消費する電力が多いので、需要のピークは冬になる。家庭に供給される電圧は、240Vと高く、送電によるロスを抑えている(100Vの日本と比べると、電線での発熱ロスは17%に抑えられる)。このため、コンセントにはSWが付いており、プラグを直接抜き差ししたときの感電事故を防いでいる。湖に橋を架けることはしないのが政策で、川の橋も一車線分しか造らない。橋は、常に交互通行になる。人口が少なく、渋滞など起こりえないので、こういう事が可能であるが、日本のように無駄な道路・無駄な橋など建設しない、省エネランドになっている。

 ラザフォード博士の肖像のNZ100$紙幣

道路・交通

 小さな市街地を抜けるとすぐに、制限速度は100km/hになる。決して太くはない片側一車線の道路であるが、車は100kmのスピードで走っている。日本と同じ右ハンドル・左側通行で、左ハンドル車の走行は禁止されている。このため、殆どが日本車で、日本人がレンタカーを運転するのは、楽である。旅行中、事故は一度も見かけなかった。柵を越えた動物が飛び出したらかなり危険だと思うが、そのような注意標識ケースも全く見かけない。一度だけ、スピード違反の取り締まりで捕まっている車を見かけた。日本の制限速度は、守る人は殆どいないし、+20kmくらいはあたりまえであるが、ニュージーランドの制限速度は、ぴったりで、数kmオーバーでも捕まるそうだ。設計が良いせいか、カーブなども実に運転しやすい。しかし、川に橋が架かっているときは、殆どが交互通行なので、譲り合って運転しないといけない。この譲り合い精神は、道路の GIVE WAY という標識にも表れている。大都会の中心部以外は、交差点にも信号がない。どちらかの道に、GIVE WAYの文字があり、この文字のある側は、道を譲るのが決まりである。日本の一時停止は、車がいてもいなくても止まらないと捕まるが、GIVE WAYは一旦停止の義務はない。合理的ではあるが、日本の交通量では、毎日喧嘩が起きそうである。

物価・通貨

 ニュージーランドドルは、私が言ったときは1$=67円であった。成田の銀行で替えたときは1$=73円、翌日ニュージーランドの空港で両替したときは1$=63円!日本の銀行は手数料とりすぎではないのか。外国に行くと必ず、物価が安いのに驚かされるが、クイーンズタウンではスーパーでも、ほぼ日本と同じか若干高いように感じた。これは、観光地というせいもあるが、12.5%の消費税が内税でかかっているからであった。どうせ取られるのなら、消費税はすべて内税にしたほうが気分がよい。消費税があっても、同じということは、やはり日本の物価は高すぎる。かつては1$=100円以上あったのが、オーストラリア$の下落に引きずられて、ここまで下がったようである。横から見ると2枚張り合わせたような金色の2$コインがあり、これがコインの中心になる。日本ではおなじみの100円ショップも、2$ショップという形で何件か見かけた。この下に、同じ金色の1$コインがあり、後は白銅の50c(セント)・20c・10c・5cと順に小さくなるコインがあるが、1cコインにはお目にかからなかった。

これがNZ2$金貨

インターネット・英語

 ニュージーランドは、インターネットが盛んと言われている。実際に、ホテルには必ずインターネットの使えるパソコンが置いてあり、人口9000人のクイーンズタウンにもインターネットカフェが5ヶ所もあった。メールや検索を使う人で、どこも盛況であった。使用料も30分で1$は安い!パソコン雑誌を覗くと、全て輸入品なので結構高い。パソコンは、確かに日本は安い。しかし、日本のインターネットカフェは数も少なく、殆どが漫画喫茶と兼用で、1時間400円も取られる。メールチェックで400円では、使う気がしない。ハードウェアが恵まれていても、ソフトウェアが貧弱なようだ。インターネットは、日本語は表示されるが、入力は出来ない。今のパソコンは、メールの日本語も読めるが、返事を書くときはアルファベットでローマ字のまま書かなくてはならない。検索を使うときには困ってしまうが、いったんローマ字のまま検索すると、何件かは出てくるので、その中の日本語をコピーして、検索窓に貼り付けてやると使えることが分かった。それにしても、日本の英語教育の貧困は否めない。同じ顔をしていて、英語をぺらぺら喋る台湾の観光客を見ると、コンプレックスを感じてしまう。

観光客には・・

 ニュージーランドは観光立国という意識が徹底しているのであろう。たった400万人の人口では、税金収入だけでは道路や橋は造れない。現地の人は、一様に観光客に親切である。しつこい押し売りも全くなく、外国人として気持ちよく歩けるのはめずらしい。地図を見て立ち止まっていると、遠くからでも口笛で呼びかけ、May I help you?と聞いてくる。道を聞いても、店の売り場を離れて、遠くまで案内してくれる。ただ、英語の発音が分かりにくいのは困る。こちらが言うことは聞き分けてくれるが、向こうの言う言葉が聞き取れない。純粋なイギリス英語とオーストラリアなまりが混じっているので、英語に聞こえないこともある。dayが”ダイ”になるくらいは知っていたが、lake(湖・レイク)も”ライク”になるのには驚いた。観光客は、アメリカ人が最も多いそうだが、インド・台湾・韓国・日本などアジア系も多い。

ニュージーランド人

 現地の人は少ないはずだが、何となく「ニュージーランド人」が分かるようになった。若い女性も含め、良く太っている。ハワイ人の太り方と異なり、いわゆる「堅太り」である。ミルク・チーズ・バター・ビール・ワインと、豊富な肉類を大量に食べているのだろう。太るのは無理もないが、おしりと胸だけ太って、腹はあまり出ていない。白人男性は、ヨーロッパ系の精悍で品のある顔立ちの人が多い。殆どが、牧場で働くカウボーイならぬシープボーイであろう。家事や料理が得意そうな、頼りがいのある男性のように見える。女性は、ちょっとマイペースでわがままそうに見えた。そういえば、ニュージーランドには「キウイ・ハズバンド」という褒め言葉があるそうだ。ニュージーランドの国鳥・キウイは、メスは卵を産みっぱなしで、その卵を暖め子育てをするのはオスの役目だそうで、家事を良くする旦那さんを、尊敬を込めてこう呼ぶそうだ。

Korean Air Line(大韓航空)

 大韓航空はニュージーランド航空と提携(合併?)していて、ニュージーランド便はJALの直行便よりも多い。今回たまたま直行便のチケットが取れなくて利用したが、結構快適であった。成田・インジョン間の乗り継ぎさえよければ、韓国土産もついでに購入できる。どうせ見ない機内の映画などに、無駄な金をかけない分、運賃も安いようだ。今回は乗り継ぎが悪く、往復で10時間多くかかったが、ビジネスクラスにしたので専用の待合室も使え、仮眠もシャワーも使えた。機内食は、3パターンのうち1つが韓国料理(ビビンバ)である。これに付いてくるチューブ入りのコチジャンは、良いお土産になる。乗客の半数は日本人らしく、機内放送は日本語も入る。機内のスタッフはたいそう感じが良いが、空港職員が横柄なのが若干気になった。テロへの警戒のせいかもしれないが・・。

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